Page2015 | 不動産売買マニュアル - Part 7

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不動産購入費用、資金計算

不動産を購入する場合の費用についてまとめました。資金計算をする際の参考にしてください。

1.契約印紙:売買契約書に貼付する印紙代がかかります。

 1,000万円未満→5,000円、5,000万円未満→10,000円、5,000万円以上→30,000円

2.仲介手数料:〈売買代金×3%+60,000円)×消費税※3,000万円→1,036,800円、5,000万円→1,684,800円

3.銀行事務手数料:住宅ローン手続きを行う際に、銀行へ支払う費用。30,000円+消費税

4.ローン保証料:ローン保証会社へ支払う保証料。

 ・現金で払う場合、ローン年数とローン金額によって変動する。※35年、3,000万円の場合、20,620円(35年)×30(3,000万円)=18,600円

 ・金利で支払う場合、ローン残高に応じて年0.2%の支払いを上乗せ。※3,000万円の場合、年間6万円の支払い。

5.契約印紙:金銭消費貸借契約書を締結する際に貼付する印紙。本体の分で20,000円、金利の分で200円。

6.登記費用:所有権移転登記と抵当権設定登記をする場合に支払う司法書士への費用。物件評価による登録免許税と司法書士への報酬が10~12万円。

7.清算金:固定資産税や管理費等を引渡日前日までの分を売主、引渡日以降の分を買主の負担として日割りで清算するので清算金を売主に支払います。

8.火災保険:一般的には10年分で10万円程度の火災保険に加入します。※地震保険なし。

9.不動産取得税:一般的に戸建てであれば築20年以上、マンションであれば築25年以上すると減税措置が少なくなる為、耐震基準適合証明書を取得できなければ不動産取得税がかかってきます。金額は不動産の評価で異なります。

10.耐震基準適合証明書:上記築年数が経過した不動産でも、建築士が発行する耐震基準適合証明書が取得できれば不動産取得税・登録免許税の減税措置、住宅ローン減税が受けられます。10万円前後。

11.フラット35適合証明書:フラット35を利用する場合には、対象不動産がフラット35の技術的基準に合致している必要がありますが、その証明書が必要となります。10万円前後。

 

物件状況等報告書の注意事項

物件状況等報告書は、売却不動産の状況について、売主から買主へ説明する書類です。特に物件のこれまでの履歴を伝えきれていないと決済後にトラブルになってしまいます。売主は、どんな些細なことでも買主に伝えるようにしましょう。買主は、購入後にどのようなことが起こる可能性があるかを予期しておく必要があります。

【特に気を付けたい事項】

・雨漏り:雨漏りは原因が特定できないことも多いです。室内の雨染みはクロスの貼り替え等をしてしまえばわからなくなります。屋根裏に雨染みがついていないか確認しましょう。

・シロアリ:戸建てにはかなりの確率でシロアリがいるものですが、消毒して駆除してしまえば問題はありません。問題は、シロアリが発生したことに原因がある場合です。給排水管等から水漏れがあって発生してしまってないか確認しましょう。

・心理的瑕疵:事件や事故のような場合は告知事項となりますが、室内で病死してしまった場合など、どこまで告知するべきなのかグレーな部分があります。人によって受け止め方が違うような事実は、最終的には司法の判断によるところになります。

物件状況等報告書の見本はこちら

 

 

不動産売買 各不動産会社 サービスの比較

不動産仲介会社大手3社が実施している各サービスをまとめました。不動産売買をする場合の参考にしてください。

【東急リバブル】

・売却保証システム:一定期間内に売却できない場合、リバブルが査定金額の9割で購入するサービス。利益の返還有。

・不動産買取サービス:仲介手数料不要でリバブルが不動産の買取をしてくれます。

・等価交換事業:所有の土地に東急リバブルが建築資金を負担し、両者の共同事業としてマンションを建設する事業

・立替払い制度:買い替えのお客様の購入代金支払いに売却代金の入金が間に合わない場合など売却代金入金までの立替払いのサービスです

・建物保証、住宅設備保証:建物の瑕疵を2年間、250万円まで保証します。全32種類の住宅設備を保証します。

・埋設物撤去保証:埋設物撤去費用を200万円まで保証します。

・地盤調査保証:地盤調査して、地盤改良工事の施工を保証します。

・擁壁調査保証:擁壁の現状を調査して、既存擁壁の利用を保証します。

・無料建物メンテナンス:住まいの気になる箇所を無料でメンテナンスします。

・土地チェック:一戸建・土地のご売却に際して、専門家が境界標の有無確認や越境確認、仮測量など5つのチェックを無料で行うサービス

・リフォーム保証:リバブルがリフォーム施工後2年間保証します。

【住友不動産販売】

・瑕疵保証:建物の瑕疵の補修費用を250万円まで住友が負担

・マンションおそうじサービス:キッチン、バスルーム、洗面所をクリーニングしてくれます。

・空家クリーンサービス:戸建てのハウスクリーニングか庭木の手入れをしてくれます。

・ステップ測量サービス:仮測量図や境界標調査をしてくれます。

・空家巡回サービス:空家を定期的に巡回してもらえます※有償サービス

・空地草刈りサービス:空地の草刈りをしてもらえます。

【三井のリハウス】

・住宅補修サービス:建物に不具合があっても、250万円までリハウスが負担

・土地測量調査サービス:仮測量図や境界標調査をしてくれます。

・売却保証:3か月で売却できない場合、査定価格の90%以内で買取してくれます。

・設備修理サービス:購入物件の主要設備に不具合があっても最大2年間保証。※有償サービス。

・24時間対応サービス:トラブルに1年間、24時間、365日対応。※有償サービス

・巡回サービス:空地や空家を定期的に巡回してもらえます※有償サービス

 

住宅ローン、借金、支払い、厳しい

住宅ローンの支払いが厳しい場合の対策についてまとめました。相談する相手を順番にしましたので、参考にしてください。

1.フィナンシャルプランナー

 まずは、生活を見直しましょう。

①収入を増やす

 ・副業

 ・配偶者のバイト

②支出を減らす

2.銀行

住宅ローンの支払を一時的に猶予してもらうリスケジュールができないか確認しましょう。

3.弁護士、司法書士

増えてしまった借金を圧縮する方法があります。自宅を手放す必要があり、借金が免責となる破産のほかに、住宅ローン以外の借金を5分の1にし住宅ローンはそのまま支払っていける民事再生という方法があります。

4.不動産会社

やむを得ず自宅の売却が避けられない場合は、なるべく住宅ローンが残らないように高く売りましょう。それも難しい場合は、売却金額が多少低くなってしまったとしても、なるべく自分の手元にお金が残るような売却方法を相談しましょう。

【事前策】

自宅を手放さなければならないが、自宅の売却価格より住宅ローンの残りが多くて売却もできない。そんな事態を防ぐためには下記事項に注意しましょう。

・新築を買わない:新築は買って直ぐに500万円くらい値下がりします。

・頭金を入れる:購入時に頭金を1割くらい入れているともし売却となっても残債割れにならずに済みます。

・低い金利で借りる:高い金利で住宅を購入すると無理が生じます。

 

設備表の注意事項

設備表は、売却不動産に付属する設備の状況について、売主から買主へ説明する書類です。特に不具合のある個所を伝えきれていないと決済後にトラブルになってしまいます。売主は、どんな些細なことでも買主に伝えるようにしましょう。買主は、購入後に不具合が発生することを予期しておく必要があります。

【特に気を付けたい事項】

給湯器:寿命は10年程度です。購入後何年ぐらい経過しているか、お湯の出が不安定になることはないか。

エアコン:善意で置いていったエアコンが故障してトラブルに、というのも珍しくない話です。古いエアコンは売主負担で撤去が原則です。

インターホン:電気系統は一番不具合が出やすく、原因不明であることも多いです。引渡後すぐにインターホンが壊れてトラブルということも多いです。

照明:現在はシーリングに取り付ける照明が主流ですが、昔や特殊な照明などは直付けとなっており、照明撤去後に配線がむき出しになってしまい、新たに照明を取り付けるのに電気工事が必要となる場合があります。

水漏れ:給排水設備で一番トラブルになりやすいのが、水漏れです。特に消耗品であるパッキンからの水漏れは免責になりますが、パッキンのみの交換ができず設備の交換が必要となる場合が多いので注意が必要です。

設備表の見本はこちら

 

新築戸建と中古戸建のメリット・デメリット

新築戸建と中古戸建のメリット・デメリットについてまとめました。

【新築戸建のメリット】

 ・まだ誰も住んだことがない部屋に最初のオーナーとして住める、贅沢な気分が味わえます。

 ・10年くらい住んでも販売時にはまだまだ新しい物件と買主に思ってもらえます。

 ・10年くらいは何の手も入れずに住むことができます。

 ・どこのハウスメーカーが建てたかで物件の良し悪しの想像ができる。

 ・建つ前でも別の現場で似たような仕様の家やモデルルームがあるので、完成後の雰囲気の想像がある程度可能。

 ・新築保証がある為、ある程度の年数までは安心。

【新築戸建のデメリット】

 ・新築なのに仲介手数料がかかる場合が多いです。

 ・10年過ぎてから設備や外壁、内装に手を入れる必要が出て来ます。

 ・土地の相場価格と建物の建築費用を足した金額と新築戸建の購入価格との間に大きな差があります。※新築プレミアム

 ・人気の物件ともなると完成前に完売となってしまうこともあり、実際に住む家を見てから購入できない場合もある。

 ・近隣にどのような人が住むことになるのか入居までわからない

【中古戸建のメリット】

 ・築年数と共に建物価値が下がってくるので相場価格相当の戸建てを買うことができる。

 ・相場価格が形成されている為、適正な価格で購入することができる。

 ・購入前に、近隣にどのような人が住んでいるのかわかる

【中古戸建のデメリット】

 ・見えないところで建物が劣化している。

 ・不具合が表面化した時は多額の費用がかかる場合がある。

 ・新築戸建と異なり保証が受けられない。

 ・経過年数に伴う性能低下や摩耗・損耗については甘受しなければならない。