不動産を購入する場合の流れについてまとめました。
1.【資金計画の確定】
大凡年収の7~8倍までが住宅ローン借り入れ可能額となりますが、無理のない支払は年収の6倍程度が目安となります。また、カーローン、教育ローン、カードローンなどを利用している場合、返済期間を短くしたい場合は借り入れ可能金額が減ってしまいます。実際にどれくらいの住宅ローンを組めるのか、仮の審査である事前審査〈銀行との借入契約「金銭消費対貸借契約(金消契約)」とは異なります)を、適当な物件で一度してみることをお勧めします。
2.【物件検索、物件内見】
資金計算が成り立つ物件を探します。物件を探すには、不動産仲介会社へ依頼する方法、インターネットサイトを利用する方法、新聞広告などで探す方法等があります。気になる物件があれば、不動産仲介営業マンに内見の日程調整をお願いするか、オープンハウスをしていれば現地に直接行きます。賃貸と異なり、中古不動産の6割以上は居住中の物件となりますが、売主は多くの人に物件を見てもらいたいと思っていますので、遠慮せずに内見しましょう。
3.【条件交渉、購入申し込み】
気に入った物件があれば、条件交渉が必要になります。
・手付金の額:手付金の額の目安は、売買代金の10%程度ですが、お手持ちの資金で間に合うか、足りない金額で売主が了承してくれるか、他に申し込んでいる人と比較して金額が少なくないか、の観点から手付金の額を交渉します。
・売買代金:不動産売却の理由は様々です。売主の中には全く条件交渉に応じてくれない方もいるので、見極めが必要です。
・契約締結予定日:基本的に不動産は土・日に動きます。気に入った物件であれば土・日の前に契約するようにしましょう。売買代金の値下げに売主が応じてくれた場合などは、売主の気が変わらないうちに一日でも早く契約した方が良いでしょう。契約締結日には手付金が必要となります。
・引き渡し希望日:手付金を除く残代金を支払い、カギを受領する希望日を交渉します。売主の中には、買い替えや新築工事等の理由により、自分が希望する引渡日にできない場合もあります。
4.【契約】
条件交渉がまとまれば晴れて契約となります。不動産仲介会社で、物件の重要事項の説明を受け、契約書の読み合せを行います。時間の目安は2時間程度です。手付金を支払うまでは契約が成立していませんので、重要事項説明を聞いて納得できない部分があれば契約を中止することもできます。問題がなければ手付金の支払、契約印紙の支払、不動産仲介手数料の支払いを行います。
5.【住宅ローンの本申込み、金消契約】
契約が終われば住宅ローン会社を決めます。現在は多様な住宅ローンがあり、銀行でも毎週説明会を開催していますので、条件の良い住宅ローン会社を選びましょう。銀行とのローン契約である金銭消費貸借契約(金消契約)は引渡日(決済日)の二週間前程度に行うのが一般的です。
6.【引渡(決済)】
銀行から融資を受けたお金をもって残代金を支払います。カギを受領します。マンション購入の場合、区分所有者変更届や駐車場・駐輪場の申し込みを行います。※決済日から1週間の期限内に設備に問題(瑕疵担保責任)がないか確認し、問題があれば不動産仲介会社へ連絡します。
7.【リフォーム、引越】
物件によっては、リフォームやハウスクリーニングを行って引越します。
8.【不動産取得税の支払】
築年数が経過した不動産(マンション築25年、戸建て築20年)を購入した場合、不動産取得税がかかる場合があります。